山形県米沢市(置賜地方)に住んでいたころは、
【雪割納豆】という商品名で呼ぶほうが一般的でしたが、
実は食品名は【五斗納豆】(ごとなっとう)と呼ぶそうです。
とてもマイナーな食品のため、
グーグル賢者に聞いても、これはというレシピはありませんでした。
たいていは作ってから4~5日で食べてしまう、
いわゆる【麹納豆】【納豆麹】と勘違いされているようです。
その豊富な雪解け水からお米・野菜・フルーツ栽培が盛んな土地でもあります。
冬の間に春先からの農繁期に備えて、
大豆1石に対して米麹五斗と塩五斗を使って仕込んだとか、
五斗も入るほどの樽で仕込んだことから、
五斗納豆と呼ばれるようになったそうです。
出来上がった五斗納豆は、納豆の旨味を備えた麹味噌のようなもの、
あるいは納豆の味噌漬けと言っても良いかもしれません。
納豆に醤油などを使わず、味噌のようにそのまま食べるものなのです。
今でいう『時短料理の調味料』的な存在だったのかもしれません。
おにぎりにすればこれだけで味が決まりますし、
お湯で溶けば味噌汁になります。
三週間ぐらい二次発酵させたものが雪割納豆(五斗納豆)になるそうです。
つまりは大豆と塩麹で作る味噌を、
大豆の代わりに納豆に置き換えて作ると解釈しました。
今ではこの伝統の味を伝えるのは、たったひとつの会社のみ。
製造販売されている『ゆきんこ』様のサイトは下記になります。
こちらでは雪割納豆のおおまかな説明が記されています。
五斗納豆についてゆきんこ様を取材した記事を発見しました。
それが以下のサイトにありましたので参考までに。
特に以下の記事では、製造工程をちょっとだけ見ることができますよ。
この故郷の味を自分にも継承できるのかどうか。
もう何年も前に食べた味の記憶を元に、
材料はほぼ推測と経験で配合して実験してみました。
乾燥麹・・・・納豆とほぼ同量(120g)
酒とみりん・・乾燥麹を戻すための水分として(煮きり)(150cc)
塩・・・・・・納豆と麹と水分の総重量の8% (20g)
ほんだし・・・少々(うまみ調味料)
乾燥麹・・・・・大さじ1
みりん・・・・・大さじ2(煮きり)
お酒・・・・・・大さじ2(煮きり)
ほんだし・・・・大さじ1
下の画像のように水分よりも麹のほうが高くなるようにします。



10%~12%ぐらいが長期保存に適しているようです。

消毒した容器に入れて常温で発酵させます。

麹が柔らかくなってきたら冷蔵庫に移します。
まだ麹に芯が残っていて硬いので、
食べるまでには至っていません。

これでは塩辛いだけの納豆で、味噌化しておらず、
旨味が足りませんでした。

冷蔵庫の熟成ではこのあたりが限界なのか、
熟成期間が短すぎるのか、その原因はわかりませんが、
発酵はゆっくりと進んでいて、腐敗はしていませんでした。
お酒とみりん、それぞれ大さじ2を煮きってから、
味噌大さじ2とほんだし大さじ1をよく混ぜてから、
五斗納豆に混ぜ入れました。

味噌化まで発酵できないのであれば、味噌を足すという
簡単お手軽な作戦でありますw
余談ですが普通の納豆も、醤油や付属のタレで溶くのではなく、
ネギ味噌で溶くのがお勧めで、
さらにオリーブオイルを少々垂らすのも、
味噌とマッチしていておいしかったりします。
追い足した麹がなじむまで、さらに2週間ほど発酵の様子をみます。
仕込んで90日後に味見をしました。
もうこれ以上味も変化しないようで、
五斗納豆の完成として、食べ始めることにしました。
ちなみに水分の具合ですが、やはり味噌のように枯れすぎず、
べちょべちょになり過ぎずです。
10.100日経過したところでヨーグルトメーカーで発酵開始
冷蔵庫内だけではあまりにも発酵が進まないので、
ヨーグルトメーカーで発酵することにしました。
設定温度35~43℃付近で様子を見ながら温めています。
現在120時間経過していますので画像を残しておきます。

発酵が進んで、五斗納豆が変色してきました。
お手本となる雪割納豆とほぼ同じような色具合に。
味は旨味調味料や煮きったお酒・みりんを使いましたので、
雪割納豆よりもかなり旨味が強い濃厚な仕上がりになりました。
これが良い悪いではなく、自分なりの五斗納豆ができたと思います。

普通のおかずのレシピのように、
分量を決めたらそれで終わりというわけにはいきませんでした。
途中で味見をしながら、足りないと思ったら水分を足したり、
うまみを追加したりして、じっくり調整する必要がありました。
このような作業内容で試行錯誤をしていますが、
家庭用の五斗納豆レシピをまとめることができました。
しかしあくまで自己流です。
これが古くから伝わる五斗納豆なのかと聞かれたら、
間違いないとは言い切れません。
以上、ご覧いただきありがとうございました。

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【雪割納豆】という商品名で呼ぶほうが一般的でしたが、
実は食品名は【五斗納豆】(ごとなっとう)と呼ぶそうです。
とてもマイナーな食品のため、
グーグル賢者に聞いても、これはというレシピはありませんでした。
たいていは作ってから4~5日で食べてしまう、
いわゆる【麹納豆】【納豆麹】と勘違いされているようです。
◆五斗納豆と呼ばれるようになった由来
置賜地方は米沢盆地という、周りを山に囲まれた豪雪地帯で、その豊富な雪解け水からお米・野菜・フルーツ栽培が盛んな土地でもあります。
冬の間に春先からの農繁期に備えて、
大豆1石に対して米麹五斗と塩五斗を使って仕込んだとか、
五斗も入るほどの樽で仕込んだことから、
五斗納豆と呼ばれるようになったそうです。
出来上がった五斗納豆は、納豆の旨味を備えた麹味噌のようなもの、
あるいは納豆の味噌漬けと言っても良いかもしれません。
納豆に醤油などを使わず、味噌のようにそのまま食べるものなのです。
今でいう『時短料理の調味料』的な存在だったのかもしれません。
おにぎりにすればこれだけで味が決まりますし、
お湯で溶けば味噌汁になります。
◆製造工程から推察されるゴール地点
大豆を一次発酵させて完成した納豆にさらに麹と塩を追加して、三週間ぐらい二次発酵させたものが雪割納豆(五斗納豆)になるそうです。
つまりは大豆と塩麹で作る味噌を、
大豆の代わりに納豆に置き換えて作ると解釈しました。
今ではこの伝統の味を伝えるのは、たったひとつの会社のみ。
製造販売されている『ゆきんこ』様のサイトは下記になります。
こちらでは雪割納豆のおおまかな説明が記されています。
五斗納豆についてゆきんこ様を取材した記事を発見しました。
それが以下のサイトにありましたので参考までに。
特に以下の記事では、製造工程をちょっとだけ見ることができますよ。
この故郷の味を自分にも継承できるのかどうか。
もう何年も前に食べた味の記憶を元に、
材料はほぼ推測と経験で配合して実験してみました。
◆材料
納豆・・・・・既製品のひきわり納豆 3パック(120g)乾燥麹・・・・納豆とほぼ同量(120g)
酒とみりん・・乾燥麹を戻すための水分として(煮きり)(150cc)
塩・・・・・・納豆と麹と水分の総重量の8% (20g)
ほんだし・・・少々(うまみ調味料)
◆材料(追い足し分)
だし入り味噌・・大さじ2乾燥麹・・・・・大さじ1
みりん・・・・・大さじ2(煮きり)
お酒・・・・・・大さじ2(煮きり)
ほんだし・・・・大さじ1
◆手順
- 材料の納豆と、乾燥麹を計量して同量用意します。
- 酒75CC+みりん75CCを煮切ってアルコールを飛ばします。
- 乾燥麹に煮切って40℃以下にさました酒みりん液を入れて戻します。
- 納豆と麹とうま味調味料を混ぜます。
- 消毒した容器に入れて、常温で発酵させます。
- 数日後、麹が柔らかくなってきたら冷蔵庫に入れます。
- トータル3か月ぐらいで完成。
- 保存は落としラップをして空気に触れさせない。
- 容器全体をポリ袋で密封して冷蔵庫野菜室で保管する。
1.酒とみりんを煮切って、乾燥麹に混ぜます。
なるべく水分を多くしたくないので、下の画像のように水分よりも麹のほうが高くなるようにします。

2.水分を戻した麹を120gに計量します。

3.次に納豆3パックを入れて混ぜます。

4.塩を全体の8%分入れます。
塩分8%濃度は減塩仕様になっています。10%~12%ぐらいが長期保存に適しているようです。

5.最後にうま味調味料をお好みで入れたらしっかり混ぜます。
消毒した容器に入れて常温で発酵させます。

麹が柔らかくなってきたら冷蔵庫に移します。
6.【10日後】の状態です。
まだ麹に芯が残っていて硬いので、
食べるまでには至っていません。

7.【30日後】の状態です。
麹が柔らかくなっていて味も落ち着いていましたが、これでは塩辛いだけの納豆で、味噌化しておらず、
旨味が足りませんでした。

冷蔵庫の熟成ではこのあたりが限界なのか、
熟成期間が短すぎるのか、その原因はわかりませんが、
発酵はゆっくりと進んでいて、腐敗はしていませんでした。
8.味噌を追い足ししました。
ここで味噌と麹を追い足しする作戦を決行しました。お酒とみりん、それぞれ大さじ2を煮きってから、
味噌大さじ2とほんだし大さじ1をよく混ぜてから、
五斗納豆に混ぜ入れました。

味噌化まで発酵できないのであれば、味噌を足すという
簡単お手軽な作戦でありますw
余談ですが普通の納豆も、醤油や付属のタレで溶くのではなく、
ネギ味噌で溶くのがお勧めで、
さらにオリーブオイルを少々垂らすのも、
味噌とマッチしていておいしかったりします。
追い足した麹がなじむまで、さらに2週間ほど発酵の様子をみます。
9.仕込んでから90日後に完成しました。
仕込んで90日後に味見をしました。
もうこれ以上味も変化しないようで、
五斗納豆の完成として、食べ始めることにしました。
ちなみに水分の具合ですが、やはり味噌のように枯れすぎず、
べちょべちょになり過ぎずです。
10.100日経過したところでヨーグルトメーカーで発酵開始
冷蔵庫内だけではあまりにも発酵が進まないので、
ヨーグルトメーカーで発酵することにしました。
設定温度35~43℃付近で様子を見ながら温めています。
現在120時間経過していますので画像を残しておきます。

発酵が進んで、五斗納豆が変色してきました。
お手本となる雪割納豆とほぼ同じような色具合に。
味は旨味調味料や煮きったお酒・みりんを使いましたので、
雪割納豆よりもかなり旨味が強い濃厚な仕上がりになりました。
これが良い悪いではなく、自分なりの五斗納豆ができたと思います。

普通のおかずのレシピのように、
分量を決めたらそれで終わりというわけにはいきませんでした。
途中で味見をしながら、足りないと思ったら水分を足したり、
うまみを追加したりして、じっくり調整する必要がありました。
このような作業内容で試行錯誤をしていますが、
家庭用の五斗納豆レシピをまとめることができました。
しかしあくまで自己流です。
これが古くから伝わる五斗納豆なのかと聞かれたら、
間違いないとは言い切れません。
以上、ご覧いただきありがとうございました。

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